2016年7月20日水曜日

Italia Milan

最近はチビの手続きに翻弄され、良好な精神状態を保てず、ブログの更新もおろそかになってしまっていた。

この西方見聞録のテーマは旅行記である

再度キモに銘じ、気を取り直して続けていこう。


インドに住んでいる親友が早めの夏休みでイタリア旅行にくるらしい。。

北イタリアをクルマで周遊するとのことであった。

当然、合流しなければならない。

しかし、生まれたてのチビはまだ旅行はキツいであろう。

仕方なくチビと家内をバルセロナに残し、産後手伝いで来西してくれた義母、長女、長男を連れて、

ミラノに遠征したので報告する。


まず日程である。仕事の都合もあり、6/25-26の土日しか使えない。

くそっ、もう一日あれば十分ミラノを満喫できるのに、、、、仕方なく6/25(土)早朝のフライトを予約した。

当然、航空会社は例の予約変更・キャンセルの類を一切受け付けないライアンエアーである。

帰りは6/27(月)の早朝マルペンサ空港発のイージージェットにしてみた。ていうか安かったのでそうした。

予約して3日後、同僚から6/24(金)がスペインの休日であることを告げられたが後の祭りである。

もうこの程度のことでは動じなくなってしまった。


さて、往路。どうやらライアンエアーの便はベルガモ空港に着陸するとのこと。

Google Mapで調べてみると、そこはもはやミラノではなくベルガモという隣町なのである。

ミラノでの移動を考えて、レンタカーを手配しようとすると、、、

ベルガモ空港で借りて、マルペンサ空港で返すとなんと乗り捨て料金が190€もするのである。

仕方なく、ベルガモ空港からシャトルバスで移動し、ミラノ中央駅で借りることにした。


ここである問題が、、、小生はよくRentalcar.comでレンタカーを手配している。

いつも事故などをカバーした「フルプロテクション」なる保険を付け、予約書にそう記載されているのだが、

営業所に行くと、必ず係員が別の保険を勧めてくるのである。

KMT: 「予約書にはフルプロテクション込みになっとるけど、」

係員: 「でもこのクルマは未保険です。」

KMT: 「でもここにフルプロテクション込みって書かれとる」

と言っても、日本語が読めないのである。

KMT: 「とりあえず、その保険は要らん」

係員: 「じゃあ、事故ったら費用は全部クレジットカードからさっぴきます!」

と撃ちこんできやがったので、

KMT: 「いーよ。そんなことしても、こっちでカード止めて支払わんから」

と迎撃し、店をあとにした。

そういえば、セビージャやアイスランドで借りた時も店員が同様のことを言ってたな。。。

旅行者相手に保険を二重に入らせてボろうとしているのか、、本当に保険に入っていないのか、、

フルプロテクションはRentacar.com独自の保険なのか、、

Rentacar.comに聞いてみたいのだが、日本語窓口がないのである。

誰か本当のことがわかったら、教えてほしい。


やっとクルマをゲットし、待ち合わせ場所であるガルダ湖へ向けて出発である。

当方、子ども2名。親友家族も3名の娘がいるので、子ども達が遊べるようにと目的地を湖にしたのであった。


ガルダ湖畔



船に乗ってシルミオーネへ


シルミオーネの旧市街

旧市街は死ぬほど暑かった。。

あまりの暑さでバテたのか、、ビールを飲み過ぎて酔ったのか、、道中は歩くのもキツく、、

人生で初めてアイスクリームを残してしまった。。もったいない。。


ちょうど良いカンジの日陰湖畔に移動。





翌日は名もなき牧場へ。








イタリアのメシは本当にうまい。日本と同じで炭水化物が主食だからかな?

ピザ、パスタ、あまりのうまさに写真を1枚も取っていなかったことにびっくりしてしまった。


昼過ぎに親友家族と別れ、一路ミラノ市内へ。

せっかくミラノに来たからには、ダ・ヴィンチ作、「最後の晩餐」をみなければならない。

地球の歩き方によると、完全予約制でガイド付きの入場になるとのこと。当然、予約が必要である。

何度電話してもつながらず、やっとつながってもイタリア語のアナウンスで終わってしまう。。。

ネット予約も間に合わんし。。

しかし、とりあえず行ってみようか。

閉館30分前に到着! 券売り場に突撃すると、入場券が1枚だけ残っているのとのこと。

価格は10€。現金一括払いで購入してやった。 とりあえず、義母に入ってもらうとして、、、

KMT: 「もう券はないんか?子ども2人どうにかならんか?」

売り子: 「子どもも入場券が必要です。」

ちっ、こいつはハナシにならんな・・・。

ブツブツ言いながら戻ると、すでにグループは入場し終わって、トビラを閉めかけているじゃないですか!

KMT 「うおぉい、ちょっと待ってくれ!」

義母を押し込むついでに、どさくさに紛れて、子ども2人もトビラの向こうへシレっとねじ込んでやった。

結果、子ども2人は無料で「最後の晩餐」を鑑賞できたのであった。


さすが、傑作である

その後、どうしても行きたかったトコロへ、、、


アルマーニのアウトレット

クルマでないと辿り着けない場所に位置しているが、品揃えは極めて豊富であった。

それにも増してビビるのが「価格」である。

以前に日本で買いそびれていた、欲しかったジャケットがあったので購入してみた。

「うーん、日本のアウトレットより少し安い程度やな。。」と思っていたら、なんとレジで

そこから半額になったのである。 思わず店員に抱きつきそうになってしまった。。

さらに空港で申請すると、税金部分が還付されることも記しておこう。


また日本のアウトレットではまず遭遇しない、小生の29cmの足にフィットする「現品限りの靴」たち。

気が付くと、2足購入していた。。 もう踏んだり蹴っ、、 至れり尽くせりである。

本帰国前に必ずもう一度来よう、と決意しミラノをあとにしたのであった。




2016年7月15日金曜日

NIE取得①

NIE:Número de Identidad Extranjero

直訳すると「外国人識別番号」である。


大学受験、医師国家試験、学位取得、1級船舶免許、これまでの人生で数々の難関をクリアしてきた。。。

しかし、、、ここスペインでNIEを取得することは、医師国家試験に合格するよりも困難であろう。。。

NIE取得の壁に阻まれて、スペインから撤退した日本人はその数、200万を超えると言われている。


前回も書いたが、、、

「本もなしに病気の勉強をするのは、海図も持たずに航海するのと同じである」 William Osler

「海図がないけど、とりあえず航海に出よう。遭難したらその時に考えよう」 KMT

今回NIE更新に際し、タイタニック並みの遭難してしまったため、

後に訪れる日本人たちが安心して航海できるよう祈念し、詳細に記しておく。。


2015年8月にバルセロナに来た際にNIE取得の手続きを行ったが、仲介業者まかせであったため、

ほとんど覚えていない。。よって、今回は「更新の手続き」および「出生児の手続き」について述べる。

まずNIEの重要性について、、、

NIEが記載されたカードは居住許可証も兼ねており、これを持たずヨーロッパ内(正確にはシェンゲン協定国)に

長期滞在すると、不法滞在になってしまうのである。
(日本国民はVISAなしで180日間のうち90日はシェンゲン協定国に滞在できる)

よって、日本出国時に取得した「長期滞在VISA」を居住許可証に切り替えなければならないのである。。。

このNIEカード(居住許可証)を持っていなくても日常生活ではさほど困ることはないであろう。

しかし、不動産契約、学校などはこれがないとハナシにならない。。。

最も困るのが旅行である。。これを持たずシェンゲン協定国外へ出てしまうと、スペイン帰国時に

空港などの出入国カウンターでハジかれてしまい、元の国へ強制送還されるため是非注意されたい。


さて、「出生児の手続き」である。

今回なぜ遭難したか、、、それはNIE取得には約3ヵ月かかるというのが最大の要因である。

チビは5月生まれ、7月に日本へ一時帰国し、8月にスペインに戻ってくる予定であるが、、、

チビはスペイン生まれの日本国籍、日本のパスポートを取得している。(パスポート取得に約1ヵ月)

往路はバルセロナ → フランクフルト(出国) → 関西 

復路は関西 → フランクフルト(入国) → バルセロナ

である。

よって、復路のフランクフルト(入国)でNIEカードが必要なのである。

しかし、そもそもチビはまだ生後90日を経過していないため、NIEカードは必要ないハズだが、、??
(日本国民はVISAなしで180日間のうち90日はシェンゲン協定国に滞在できる)

色々情報を集めてみると、VISA関係は航空会社が詳しいとのこと。。。

乗客が到着地で入国できなかった場合は航空会社の責任となり、タダで出発地に連れて帰る義務があるらしい。

早速、全日空に問い合わせてみた、、が、「わからない」の一点張りであった。

ここで引き下がる訳にはいかない。

小生はANAダイヤモンドメンバーであるためダイヤモンドサービスデスクから再度攻め込んでみた。

すると、すぐに「調べてみます」とのことであった。最初からそうしてくれ。。

ほどなく、返事がきた。

ANA小娘: 
「ドイツ大使館に聞いてみました。すると、カードがないと復路の入国どころか、往路の出国もできないそうです。」

全くもって、意味不明である。

ANA小娘を問い詰めても仕方ないため、ドイツ大使館に電話をかけてみた。

KMT: 「誰がそんなことを言った?そいつと電話代われ。」

ドイツ大使館: 「担当者いません。」

何度もかけたが、担当者はずっと不在のままであった。。。

次にスペイン大使館に問い合わせてみた。

山〇内というおっさんが意味不明な言語を繰り返すだけで全く解決できず。。

在バルセロナ日本大使館、在日本ドイツ大使館、在日本スペイン大使館

いずれの大使館にもヒト以外の生物が働いていることだけはわかった。。。

数日後、ANAから連絡があり、「往路・復路ともにNIEは必要ありません」とのことであったが、

全く信用できないのであった。



ここスペインではこのNIE取得が間に合わず、海外へ出かける必要があるヒトのためにある書類を発行している。

そう、かの有名な「Autorización de Regreso」である。

いわゆる、「帰国許可証」である。しかし、この書類ほど使えないものはない。

通常日本からスペインに戻る場合、直行便がないため、他のEU国で飛行機を乗り継ぐ必要があるのだ。

当然、最初のEU国で入国審査を受けるのだが、スペイン語で書かれているため審査官が読めないのである。

しかも、よく読むとスペイン国内のみ有効(つまり、、他のEU国では無効)と記されているのである。

ドイツの入国審査場でこの「Autorización de Regreso」を提出し、シェンゲン国外追放の刑に処される

日本人が後を絶たない。。

通常はイギリス(シェンゲン協定国外)に島流しにされ、再度スペインに戻ってくる経路になるとのこと。

何とも末恐ろしく、かつスペインらしい書類である。


そういうわけで、いよいよ7月のバルセロナ出国までにNIEカードが必要になってきたのである。

だが、間に合うのであろうか。。。


まず、
NIE取得はネット予約から始まる。
(取得方法は後に詳細に記載しよう)

しかし、この予約が全く取れないのである。

数年前の8月、スペインに大量の移民がきたらしい。その移民のカード切り替えが毎年6-8月になるため、

6-8月は予約がほぼ取れないとのこと。。

毎週木曜日朝8時からネットで予約枠を開放するのだが、2週間毎朝8時にクリックしても予約が取れない。

後に判明したのだが、「出生児の手続き」は予約が要らないとのこと。

なんてこった、2週間もムダにしてしまった。。。


まず、ここに行く。

Calle de Múrcia 42, Barcelona

Oficina de Extranjería en Barcelona





通常は予約の紙がないと、中に入れないのだが、、、

入口のガードマンに出生児の登録にきた旨、伝えると中へ入れる。


必要なものは、、、

① パスポート

② 申請人のNIEおよびパスポート(通常は親)

③ 出生証明書

④ 医療保険の契約書(DKVなどスペイン資本のものが無難)

⑤ 銀行の残高証明(家族5人分で約2万€)

⑥ 住民票(Empadronamient)

⑦ これら全てのコピー

チビ本人は来なくても良い。

以上で完了である。


その後、7-10日ほどでネット上で書類審査が通ったかどうか確認をする。

確認の仕方は、、、まずここから https://sede.administracionespublicas.gob.es/

赤丸をクリック

赤丸をクリック



このページをスクロールし、、、


赤丸をクリック


赤丸をクリック

必要情報を打ちこむ

すると、、、

FAVORABLEを確認


これで書類は無事に受理された。。この画面は印刷しておくこと。

さて、次は指紋採取の予約である。

またこのページから、、、 https://sede.administracionespublicas.gob.es/


赤丸をクリック


赤丸をクリック

赤丸をクリック

赤丸をクリック

TOMA DE HUELLASに合わせてACEPTAR

赤丸をクリック



必要事項を打ちこむ

番号を打ちこんで赤丸をクリック






すると、このような画面に行きつく。。

バルセロナ県であれば、どこの警察署でも受け付けているとのこと。


必要事項を打ちこみ赤丸をクリック

やっと、予約画面に辿り着いた。


好きな日を選ぶ。

これで完了である



この指紋採取の予約、、

「RAMBLA GUIPSUCOA, 74」が最も大きい警察署であるが、ほぼ1ヵ月先しか予約が取れないことと、

係員の態度が極めて悪性であることから、避けることをおススメしたい。


しかし、、この予約が帰国日に間に合わないのである。

当初から間に合わないことが予想されたため、手続きがスムーズにいくように弁護士その①に依頼した。

7月の帰国日までにNIEカードが欲しい、考えられるあらゆる手を尽くしてくれ、と依頼しているのに、

のらりくらりとスペイン人丸出しで、しまいには7月帰国日以降の予約を取ってくる始末であった。

そのくせに残金を要求し、こともあろうか「Autorización de Regreso」を勧めてきやがったので、

厳しく指導してやった。

仕方なく、帰国日が迫っているから早々に指紋採取をしてくれ、とGUIPSUCOAの警察署にかけあってみた。

ここで、またスペイン人気質を思い知らされるのである。

知らないことを「知らない」と言わず、思ったことを言うのである。

「午後に来い」、「月曜日に来い」など、30度越えの炎天下の中、2回チビを連れていった。。

しかし、2回とも門前払いであった。。。この国はもはや発展途上国である。。

結局自分で予約を取るハメに。。なんで弁護士に依頼してんのに自分で予約せーなあかんねん。。。

すると運良く、隣町(Sant Cugat)の警察署で帰国前日に予約を取ることができた!

しかもSant Cugatでは指紋採取と同日にNIEカードを発行してくれるとのこと。

念には念を入れて、弁護士その②に再依頼してみた。。

予約日は帰国前日のため、今度ミスるとNIEカードなしで帰国しなければならないのだ。

本当に当日にNIEカードを発行してくれるのか、を弁護士その②に2度確認をさせた。

すると、大丈夫とのこと。

そして、当日警察署へ。持っていくものは、、、

① 指紋採取の予約書

② パスポート

③ 出生証明書

④ 書類審査時にもらった紙

⑤ FAVORABLEの画面を印刷した紙

⑥ 写真2枚

⑦ Empadronamient

⑧ 両親とそのパスポートとNIE

⑨ チビ本人

である。


実は乳児、幼児はチビすぎるため、指紋採取の必要はないとのこと。書類と写真を渡して終了であるが、、、、

なんと、、、NIEカード発行には4週間かかるとのこと。

おいおい、弁護士通じて2回確認したよな?

しかも、コイツも「Autorización de Regreso」を勧めてくる始末。。

結局、NIEカードなしで日本に帰ることになってしまった。ドイツで島流しに処されるかどうかは運次第である。


最後に、、

スペインの窓口系係員は筆舌に尽くし難い行動をとる。決して窓口系スペイン人を信用してはいけないのである。

以上。




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